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カグラバチ/『タイトル未定』短編、柴×千鉱
 今の国を、重要血族の存在の国にしたい。
 その人の燕になりたいと思っていた、若い王がおり。ある日、
 王は身分を隠すため。増え過ぎて要らない馬を安く買い、処理。
 馬肉を燻製にして売ったり、保存食として。馬は骨だけに。
 その死んだ馬の骨を買った才能のない男となって、浮いた金を移動させ。
◾︎ 王は、次には、生きた名馬を買った賢士としての実績と人脈を作り。賢士でない者に金を与えた王を民は見放して、賢士を招くことに成功した家臣を新しい王に。
 馬買いくらいで優秀かそうかでないと判断したり、賢士を招く理由とする愚かな家臣を、同じらい愚かな民に処刑させ。
 内部から開門させ。重要血族と護衛を商人として招き。その愚かな民を入れ替えるように処刑。
 自らの国を解体。
 そうして、希望通り。重要血族の存在の国となり。その人の燕に。
 やがて、策士の夫となった。
  故事「死馬の骨を買う」と、
    「トロイの木馬」参考。
 夏の、独特な湿度と気温のなか。
 耳障りな蝉の鳴き声が響いていた。
 その人と初めて会ったとき。
「はじめまして。柴です」
「柴?」
「◾︎あ、はい。柴です。死なずの馬のほうの柴」
「え?」
「故事です」
「ああ、あれか」
「優秀な方という意味か? たしかにな、今までの奴は優秀でない。お前、ほんとうに五歳?」
「はい。よろしくおねがします」
「そうだな。よろしく。敬語は要らないから」
「あいつら。どうしてる?」
「実家に帰ったよ」
「おまえは、五歳と思えないほど。しっかりしてるな。あいつら、十四歳なのにな◾︎」
「優秀でないからでは?」
「過信はいけない」
「登吾が名前かと思ってた」
◾︎
異蛇(イダ)とは。
 それは、十三年前
 コンテナに詰められた者の数は分からないが。目的地に到着する前に、汚染海洋地域にコンテナごと沈められるので、柴は数える気もなかった。
「なんか、言ってるけど。まあいいか」
「俺の妻に、なにしようと思ってたんだよ。お前らが十五歳になる前に、始末できてよかったよ。この妨害者ども」
◾︎
「俺が、チヒロを守るから。だから、もう、どこにも行かないでくれる」
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